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悲劇のヒロインぶる50代専業主婦の母親への嫌悪感と対処法

母親への嫌悪感の悩み

母親がヒステリーな性格。常に顔色を伺う生活が続いている。距離をおくことも出来ない。この状況をどのように対処をすれば良いか分からない..。母に対する悩み相談にカウンセラーがお応えします。

母親の人格に対する嫌悪感と対処法
母は50代の専業主婦、年の近い弟がいます。家族も友人も嫌いな人はあまりいないが、母親だけは贔屓目に見ても好きになれない。母親のヒステリーな性格や、悲劇のヒロインぶった言動への対処法を教えていただきたい。
母は、この20年以上を専業主婦として働いているが、以前から家事を子供や父親に必要以上に押し付ける。期待どうりにいかないと「私は奴隷よ…」と愚痴るため20代になるまではひたすらに謝って対処してきた。(母が以前「貴方(私)との時間を大切にしたいから専業主婦になった」と言われたことが負い目)
数年前に、母は大病を患うも、男達の母への無関心さに哀れみを感じ、私が率先して彼女の家事を請け負う。その時から悲観的な性格に拍車がかかり、よく泣いたり叫んだりするようになった。私はそれに嫌気がさし、終盤に「嫌いだ」と告げ、海外留学へ向かう。
留学中は非常に良好な関係で、弟は「姉ちゃん(私)がいない時は、母の精神状況は比較に安定していた。」という。薄々は気が付いていたが、大学生の弟に弁当を作る程、母は過保護だ。
母は私に聞こえるように「はぁ〜疲れた」とか「00が痛いのよ〜」とかいう。そこで私が最初は話を聞いてあげていたが、それも疲れるので「さっさと病院に行けばいい」と突き放した態度をとってみると、私の言い方が気にくわないのか、泣く喚く。
私だけが母の顔色を常に伺っている。それをどうしたらやめられるのか?最近は無視してもいい、と思い実践しているが、罪悪感や、その度に精神的に苦しくなる。
大学に通っているため、家を出るのは再来年以降になる。おそらく、母との距離をおけば改善するのだろうが、いまはそれができないため、どうしたらいいのかわからない。
最近は早く死ねばいいのに、と思うほどに嫌悪感が募り、自分でもここまで他人に対して嫌悪感を持ったことがないため困惑している。
(ニックネーム: モモン)

女性

2018年8月31日

22歳

女性

森田 陽子

カウンセラー

森田 陽子

  • メンタルヘルス・マネジメントⅡ種 ラインケアコース
  • メンタルケア・スペシャリスト

<資格>
行政機関の「女性のための電話相談員」
メンタルケア・スペシャリスト、メンタルヘルス・マネジメントⅡ種 ラインケアコース、
夫婦カウンセラー、高齢者コミュニケーター、認知症介助士、生前整理・整理収納アドバイザー、マリッジアドバイザーなど

<経歴>
大阪外国語大学(現大阪大学)卒/外資系企業勤務をへて英会話講師、翻訳の仕事に携わる。
行政機関の「女性のための電話相談員養成研修」で2年半カウンセリングを学び、2001年から電話相談に携わる。
DV、デートDV、離婚、恋愛、子育て、介護、母娘問題などに対応。

コーチトレーニングプログラム2年終了。2004年(一財)生涯学習開発財団認定コーチ資格取得。
留学、転職、キャリアアップ、時間管理、人間関係改善、終活などに対応。 
DV防止啓発ファシリテーター養成、賢い患者になるためのコミュニケーション、グリーフケアなど学び、
主に女性を支援。カウンセリング・コーチングで電話・面談・メール相談歴20年以上。
母娘問題研究家として電子書籍を出版。

恋愛相談員の回答

適度な距離を取るためのコミュニケーション力を磨き親離れの準備をしよう。

モモン 様

はじめまして。

エキサイトお悩み相談室、カウンセラーの森田陽子です。
お母様との関係についてのご相談を読ませていただきました。
モモン様は、長い間お母様のことを気遣い、家事を担い、精神的な支えにもなってこられたのですね。
本当によくがんばられましたね。文面から、モモン様の健気さ、優しさが伝わってきました。また、
心の痛み、正直なお気持ちをお知らせいただきありがとうございました。モモン様に依存的なお母様への嫌悪感、期待に応えられないときの罪悪感など精神的な苦しさが少しでもなくなり、モモン様が自信を持ってご自分の人生を前向きに生きていけますよう対処法をお伝えいたします。

まず、状況を整理していきます。

お母様の状況・言動
1.50代 専業主婦20年以上。
2.ヒステリーな性格、悲劇のヒロインぶった言動。
3.以前から家事を子供や父親に必要以上に押し付ける。
4.期待どうりにいかないと「私は奴隷よ…」と愚痴る。
5.以前「貴方(私)との時間を大切にしたいから専業主婦になった」と言われた。
6.数年前に、大病を患う。(男達の母への無関心さに哀れみを感じ、私が率先して彼女の家事を請け負う。)その時から悲観的な性格に拍車がかかり、よく泣いたり叫んだりするようになった。
7.私に聞こえるように「はぁ〜疲れた」とか「00が痛いのよ〜」とかいう。
8.「さっさと病院に行けばいい」と突き放した態度をとってみると、泣く喚く。

モモン様の気持ち・対応
1. 20代になるまではひたすらに謝って対処してきた。
2. (母が以前「貴方(私)との時間を大切にしたいから専業主婦になった」と言われたことが負い目)。
3.男達の母への無関心さに哀れみを感じ、
4.私が率先して彼女の家事を請け負う。
5.私はそれに嫌気がさし、終盤に「嫌いだ」と告げ、海外留学へ向かう。
6.「はぁ〜疲れた」とか「00が痛いのよ〜」を私が最初は話を聞いてあげていたが、それも疲れる
7.私だけが母の顔色を常に伺っている。それをどうしたらやめられるのか?
8.最近は無視してもいい、と思い実践しているが、
9.罪悪感や、その度に精神的に苦しくなる。
10.家族も友人も嫌いな人はあまりいないが、母親だけは贔屓目に見ても好きになれない。最近は早く死ねばいいのに、と思うほどに嫌悪感が募り、自分でもここまで他人に対して嫌悪感を持ったことがないため困惑している。


一般的に、50代になると「私の人生、これでよかったのか?」と悩む女性は結構います。
お母様も、そんなおひとり。大病をなさって弱気にもなり、これまで専業主婦として家族に尽くしてきたことを評価してほしいという思いもおありでしょう。趣味やボランティアなど家庭外で評価されたり、やりがいのある仕事をもったりすることがなければ、なおさらです。また、更年期の症状もあり、体調がよくないことも実際あって、もともとのネガティブな性格がさらにひどくなっているのでしょう。
そうしたお母様の事情を考慮してみても、それは、お母様ご自身が向き合うべき課題。
モモン様が、お母様の代わりに解決してあげることではありません。

モモン様は「20代になるまではひたすらに謝って対処してきた」とのことですが、そのひとつひとつのシーンを想像すると胸が痛みます。「気がつかなくて、ごめんね」、「うまくできなくて、ごめんね」と期待通りにできないことを謝り、お母様が不機嫌になるのは自分の責任だと感じてこられたのでしょう。お母様の手伝いをしても、当たり前、むしろ足りない、娘なのだからもっとするべきという減点評価。
お母様ご自身が、男尊女卑的な家庭で育ってこられて、女性であるモモン様にケア役割を担わせ、それがしつけ、女の子の育て方と思っておられたのでしょう。
また、「貴方との時間を大切にしたいから専業主婦になった」と言われたそうですが、負い目を感じる必要はありません。いまとは時代背景、環境も違いますし、当時のお母様なりのベストな選択だからです。そして、男だから違う育てられ方をしたモモン様の弟様は、負い目も罪悪感もなく、したがって嫌悪感もないのではないかなと思います。

「男達の母への無関心さに哀れみを感じ、私が率先して彼女の家事を請け負った」のですね。
その結果、お母様の要求はますますエスカレートしたこと、「「姉ちゃん(私)がいない時は、母の精神状況は比較に安定していた」という弟様の話からも、悪循環に陥るパターンにモモン様はハッキリと気づかれたわけです。そして、行動を変えられたのですね!

も ともとヒステリーな性格、悲劇のヒロインぶった言動というのは、自己中心的で何でも周りの人のせいにして生きてこられた人にありがちなことで、急に性格や言動が変わることは期待できません。また、更年期で感情のコントロールも難しくなっているようで、モモン様がおっしゃるように病院に行くことで、改善することもあるでしょう。更年期の症状が治まれば、少し対応しやすくなるかもしれません。けれど、また別の病気や問題を探して、悲劇のヒロインを演じ続けることもありがちです。変な言い方ですが、そういうやり方が性に合っているのでしょう。だから、モモン様が考えておられるように距離を取るのが一番の解決策です。同じ家の中での距離の取り方については、あとで書きますね。

モモン様は、長年言いたいことがあってもぐっと我慢してこられたのでしょうね。そのため溜め込んだ思いが時々爆発し、きつい言葉になってしまうのではないかなと思います。言ってしまった後は、自己嫌悪になったりすることもあるかもしれません。そこで、ご自分の気持ちを溜め込まないように、「(私は)〜と感じる」というふうに、私メッセージで気持ちを小出しに伝えていきましょう。これを続けることで、モモン様のストレスレベルも下がると思います。お母様が、わかってくれなくても、言えた自分にOKを出せますね。そうすると、罪悪感や嫌悪感も少しずつ消えていくと思います。不愉快な出来事を長く引きずらなくなり、モモンさまご自身の自己肯定感も上がり、自信になると思います。

いまは大学生なので家を出るのは再来年以降になるのですね。計画をしっかり立て、実行できるように密かに準備していきましょう。それまでの間、家の中での上手に距離をとる方法をご紹介しますね。少しずつ慣れていけば、罪悪感も減ってくると思います。トライ&エラーで、やってみましょう。

1.敬語を使う。
2.できるだけ同じ空間にいないようにする。
3.話は聞くが、短めに終わらせる。自分なりの時間設定(たとえば10分間)をする。
4.頼まれたこと以外、やらない。他の家族と分担する。
5.すぐに動けても、待ってもらう習慣を作る。
6.なんでも、イエスと引きうけないで、NOを増やす。

お母様は、相手の気持ちを想像することが苦手なタイプでしょう。そのくせ、人には「言わなくても、わかってよ」と期待しがち。「言わなくても、わかってよ」は甘えです。頭を下げたくないというプライドもありますね。だから、「ハッキリと言葉でリクエストするように」と勧めてみるのも一案です。たとえば、「心細いから病院にいっしょにいってほしいの」と素直に頼めば、印象が違いますよね。
モモン様とお母様は距離感が他の家族より近過ぎて問題が起きるのですから、男性の家族と同じ距離感に調整しなおせばいいのです。みんないっしょなら、罪悪感は持たなくてすみますね。また、嫌悪感は、振り回されている、イヤイヤやらされている、コントロールされている、罪悪感まで持たされていると思うところから来ているのではないでしょうか。受身形、被害者モードです。お母様と同じになってしまうのは、避けたいですね。
相手の言動にすぐに「反応」ではなく、「しっかりと対応していると意識すること」で、「振り回されている」という無力感、腹立たしさを手放せます。また、お母様に対する期待も手放しましょう。
モモン様が、ご自分で行動を選びとると意識していきましょう。

モモン様が成長し、いろいろなことが分かってきたので、もう以前のようにお母様が意のままに操れなくなったのです。お母様にしたらショックなことですが、子どもが成長した証でもあります。親離れ、子離れの時期、お母様ご自身が、自分自身としっかり向き合い、これから先の人生を考えるいいタイミングだと思います。いつまでも、あなたが支えるのがいいとは限りません。

お母様にお友達はいないのですか? 趣味はないのですか? これから先は、お母様ご自身の人生をもっと楽しんでほしい。そういう気持ちで、自立をサポートしていると思えばいいのです。モモン様も少し気がラクになるでしょうし、御家族のみなさまも受け入れやすくサポートしやすいと思います。
少しずつでいいのです。肩に力を入れ過ぎないで、新しい習慣を取り入れていきましょう。
また何かご心配なことがあれば、ご相談くださいね。

森田陽子

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