母が嫌い。でも、そんな母のことがとても心配です。

はじめまして、にゅーさん。

カウンセラーの長谷川です。

にゅーさんのとても苦しい胸の内が綴られたメールを
何度も読ませていただきました。
一生懸命書かれたのだなと思いました。
すごく勇気がいったのではないですか？
本当にありがとうございます。

そんなにゅーさんの気持ちが、少しでも落ち着くものになるよう、
私も一生懸命考えたいと思いますので、
どうか、よろしくお願いします。

にゅーさんは、まだ中学生なんですね。
それにしてはすごく丁寧な言葉で、しっかりとした文章を
書かれていますね。感心してしまいました。

辛い状況にも関わらず、とても冷静な目線で、
なお且つ、客観的に書かれていて
とても解かり易かったですよ。

こんな風に周りのこと、自分のことを正直に表現し、
なんとか解決しようと頑張っているんですね。
しかも、他の人の相談に比べ自分の悩みは小さいと・・・
そんな健気なにゅーさんの応援がしたいと心から思います。


ではまず、にゅーさんの気持ちの整理をしましょう。

・母の不倫疑惑
・家族の不仲
・大嫌いな父
・父と母、夫婦の問題
・それでも心配な母への思い

どうでしょうか？

ひとつひとつ見ていきたいと思いますので、
一緒に考えてみていただけるとうれしいです。


【母の不倫疑惑】
思春期の娘たちにとって、親が不倫をしているのではないか？
という疑惑を持つのは、どんなにショッキングなことでしょう・・・
推測だったものが、確信に迫ってきたのだとしたら
悲しすぎます。どうかウソであってほしいと思うでしょう。
まさか、自分の親が・・・と。
それと同時に、怒りも湧き起こるのではないですか？

よく耐えていますね。悲しみや怒りをぶつけてしまったほうが、
逆に楽なのかもしれないけれど、
それをせず、ただじっと我慢している・・・
本当に我慢強く、立派ですね。
でも、辛いでしょう・・・苦しいですね。

なぜ、お母さんはそんなことになってしまったのだろうか？


【家族の不仲】　【大嫌いな父】
にゅーさんは妹さんもいるのですね？
三人姉妹ですか？その中でもお姉さんが一番好きなんですね。
自分の味方や気持ちを話せる姉妹がいてよかったです。

そして、四人ともがみんなお父さんを嫌いだと・・・
そんな風に思うようになったのは、いつからなんでしょう・・・？
小さいときからなんでしょうか？
お父さんは、自分勝手で横暴なところもあるのでしょうか。

それでも、感謝はしているのですね？
感謝出来るなんて素晴らしいですね。
きっとお父さんは、ちゃんと働いて家族を養っているんですね。
だから、育ててもらっているという
感謝の気持ちがあるのでしょうね。

でも、「好きになれない」と自分を責めたり
お父さんを恨んだりしてしまうのでしょうか？

好きにならなくてもいいかも・・・
と考えてみたらどうなりますか？

好きにならなくても、お父さんがいたから
今日までにゅーさんの家族は生活してこられた。
だから、感謝もしている。
この事実があればそれだけでいいんじゃないかな・・・
と私は思います。

それでも、自分は何もしないのに
口煩くあれこれ言われるのはうっとうしいですよね・・・

私にも娘が二人いますが、つい同じことを何度か
言ってしまうことがあります。
そんなとき娘は「うるさいなー！！」と怒ってます。

私としては、「こうしてほしい」とか「してほしくない」
と伝えてるだけなんですが、彼女たちにしてみたら
「今やろうと思ってた」とか「後でやるから」
と言いたいようです。
その言葉をくれるときはいいのですが、
何も返ってこなかったら不安になるので、
ついつい繰り返して言ってしまうのです・・・

そこで、にゅーさんも
口煩く言われることが何故いやなのか、
お父さんに教えてあげるとか・・・
何故、何もせずだらだらしているのか、
お父さんに聞いてみるとか・・・
こんな考え方はどうですか？

お父さんには娘たちの気持ちが
解からないのかもしれないし。
だとしたら、ちゃんと伝えてみたらどうなるんだろう。

伝えても、解かってもらえないことがあるかもしれない。
それでも発信していれば、今じゃなくても
いつか、解かってくれるかもしれない。
と私は思っています。

解かってもらえないときは、
「お父さんは私たちに安定した生活を与えてくれている」
という事実だけを認めてしまえばいいかな・・・
好きでも嫌いでもこの事実は変わらない。
そして、この事実はとても大事なこと。
と思うのです が、どうでしょう？


【父と母、夫婦の問題】
お母さんに「離婚すれば？」と聞いてみたのですね。
どんな思いで聞いたのでしょうね・・・
本当は離婚なんかしてほしくないのではないでしょうか。
私には、「離婚なんかしないよね？」と言いたかったのでは・・・
と思われてなりません。

どんな返事を期待したのでしょう？
「本当は、お父さんのことを愛してるんだよ。」
「そんなに心配させてたんだね。ごめんね。
お父さんとは話合ってみるね。」

こんな言葉を待っていたのではないでしょうか？

ところが、お母さんの返事は悲しいものだったのですね。
私だったら悲しくて、寂しくて、悔しい気持ちも
あるかもしれないと思います。

それをにゅーさんは、家族がばらばらになっても
「何とも思わない」と・・・
私はそんな風に感じてしまうにゅーさんに対して、
悲しくて、寂しい気持ちが湧き起こります。

ひょっとしたらにゅーさんは、そんなネガティブな感情を
わざと感じないように頑張ってしまっていませんか？
「どうせ、父と母の間には愛はないんでしょ。」
「だから私たちにも愛をくれないんでしょ。」
と言う無言の叫びが聞こえるようなんです・・・

そんな辛い気持ちを感じるのは誰だっていやですよね。
なぜ、こんな思いをしなければいけないのか・・・って。
けれど、辛い気持ちにフタをしてしまったら、
『あきらめ』にしかならなくて、結局
もっともっと苦しいことになるような気がします。

だから、自分の気持ちを無視しないで
あげてほしいと思います。
ただ、悲しい。辛い。寂しい。
と感じたままに吐き出した方が、
結果的には楽なのかもしれないと思うのです。

そして、＜夫婦の問題＞は両親が考えねばならない問題
であるのに、子供に苦しい思いをさせていることを
自覚してほしいですね。
にゅーさんたちは何も悪くないのだから・・・


【それでも心配な母への思い】
お母さんのことが嫌いと言いながらも、
心配でしょうがないと思っているんですね。
しかも、そんな感情を抱くことが悔しいと・・・

そうですね。そうやって感情をかみしめてほしいと思います。
それはとっても大事な感情だと思いますよ。
これがにゅーさんの一番の気持ちなのではないですか？

本当は、お母さんのことが好きなのでしょうね・・・
相手の男性がとんでもない人だったらどうしよう。
騙されてお母さんが傷ついたらかわいそう。
そんな気持ちもあるのではないですか？

まだ中学生の娘がこんなに心配していること、
お母さんに解かってほしいですよね。


にゅーさんは、お母さんにどうなってほしいと
考えていますか？
そして、にゅーさんの本心はどうですか？


お母さんにこの疑惑を問い詰めて、
どうなればいいと思っていますか？

または、これからも黙って成り行きに任せると
どうなると思いますか？
それに対して、どう感じますか？


自分がどう思うのか、自分自身に聞いてみてほしいのです。
そして、自分から出た答えを率直に
お母さんに伝えたらいいと思うのです。


『こんなに心配だよ。お母さんが大好きだよ。
だから、私たちも愛してほしい。
お父さんのことがいやなら、話し合ってみて。
それでもダメなら、お母さんが働いて
私たちと家を出て暮らそうよ。
そして、みんなで働けばちゃんと生活できるよ。』


私がにゅーさんだったら・・・と考えてみて、
自分の中から出てきた言葉です。

簡単にはいきませんよね。
だからしんどいですよね。
そして、一杯一杯になってしまったんですよね。

「こんなに苦しいよ」って、にゅーさんのありのままの
気持ちを伝えればいいのではないでしょうか。


言葉で伝えるのが難しいとか、恥ずかしいなどと
思う時もあるかもしれないですね。
また、会話をしていて感情的になってしまうとか、
その感情を押さえて言いたいことが
言えなくなってしまうことだってあるでしょう・・・

手紙に書くという方法もありますよね。
手紙なら、率直な気持ちを書きやすい場合も
あると思うので、にゅーさんの表現しやすい方法で
伝えればいいかなと思いますよ。



辛いことから逃げずに頑張っているにゅーさん。
私はいつでもここからあなたを応援しています。



最後まで読んでいただき、
どうもありがとうございました。