怒りと喪失感の中で
警察事務として勤務していましたが、上司からのハラスメントに悩み、退職しました。
2人きりになるとミスを押し付けられたり、「あなたは喋れないのか」「株を始めたらどうか」など業務と関係のない発言をされました。さらに、私以外の前ではいい顔をし、貯金額や給与などの個人情報を他の職員に知らされたこともありました。
精神的に限界を感じ退職を選びましたが、本当は続けたかった仕事でした。
退職届受理後、人事から「今後新人が早期離職しないために話を聞かせてほしい」と言われ面談しましたが、私自身の気持ちは聞かれず「この内容は内緒で」と言われました。その後、電話での説明にも納得できず再度メールしましたが、返信はありませんでした。
上司の上司から「そんなことがあったのか」と言われ、職場内で共有されていなかったことも知りました。自分の経験がなかったことのように扱われた気がして、悲しさと悔しさが残っています。
よく「幸せになるのが一番の復讐」と言われますが、今の私にはそう思えません。
自分の幸せを壊した相手を許せず、怒りと苦しさでいっぱいです。
生きる意味を見失いそうなほどつらく、どうすれば前を向けるのか分かりません。
(ニックネーム: かぐや)
2025年11月6日
22歳
女性

- 公認心理師
- 介護福祉士
心療内科にて、公認心理師として3年間勤務。
これまでに250名以上のご相談に対応してきました。
主にトークセラピー(対話中心のカウンセリング)を軸に、必要に応じて認知行動療法(CBT)の技法も取り入れ、
一人ひとりの状態に合わせた丁寧な関わりを心がけてきました。
不安や抑うつ、人間関係、性のあり方に関する悩みなど、幅広いテーマに対応しています。
恋愛相談員の回答
怒りと喪失感の中で、心を立て直していくために
文面から、どれほど長い間つらい思いを抱えながらも懸命に働き続けてこられたのかが伝わってきました。
職場でのハラスメント、理不尽な言動、個人情報の扱い、そして周囲に理解されないまま退職に至った経緯、
その一つひとつが深く心を傷つける出来事だったと思います。
本当は続けたかった仕事を、やむを得ず手放さざるを得なかったこと。
それは単なる「退職」ではなく、夢や誇りを奪われるような喪失でもあり、
その後の対応の中で自分の存在が軽んじられたように感じたことも、
大きな悲しみや怒りとして心に残って当然です。
「幸せになるのが一番の復讐」と言われても、今のかぐやさんの心がそう受け取れないのは自然なことだと考えます。
あまりに理不尽なことが起こると、人は「なぜ自分が」と何度も問い、
正しさを取り戻したい、あの苦しみを誰かに認めてもらいたいと強く願うものです。
その気持ちは決して弱さではなく、人としてとても誠実な反応です。
怒りや許せなさが残るのは、かぐやさんがそれだけ真剣に仕事に向き合ってきた証です。
不当な扱いの中でも、自分を守りきれなかったように感じてしまうことがあるかもしれませんが、
実際には、限界まで頑張った結果として心身がSOSを出したのだと思います。
今は無理に前を向こうとしなくて大丈夫です。
“立ち直る”よりもまず“立ち止まっていい”と自分に許可を出すこと。
それが、心の回復の第一歩になります。
悲しみや怒りの波は、時間とともに少しずつ形を変え、
やがて「過去の出来事」として心の中で落ち着いていく時が来ます。
そのときには、もう少し違う視点でご自身の人生を見つめられるように変化しているでしょう。
どうか、今は心と体の回復を何よりも優先してください。
眠ること、食べること、信頼できる人と少し話すこと。
小さなことでも「自分をいたわる時間」を重ねることで、
壊れた日常の中に少しずつ“自分らしさ”が戻ってきます。
今回のご相談で、これまで誰にも言えなかった気持ちを言葉にされたこと。
それ自体が、とても大切な一歩です。
「伝える」ことで少しでも重さが軽くなっていることを願っています。
お話を聞かせてくださり、本当にありがとうございました。
どうか、ご自身のペースで、ゆっくりと心を癒していってください。
回答した恋愛相談員
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