喧嘩ですぐ別れ話をしてしまいます

お悩み種別恋の悩み

今回は、喧嘩する度に別れ話をしてしまうというお悩みに、話しやすいと評判で多くの相談実績を誇る伊藤憲治先生がお応えします。

カウンセラー

伊藤 憲治

今回のお悩み

私には、2年付き合っている彼氏がいます。これまで、喧嘩をするたびに「もう別れよう」と自分から切り出してしまい、数日後に私から謝って仲直りすることが何度もありました。今回も同じことが起こり、後から後悔して謝りましたが彼氏からは距離を置きたいと言われてしまいました。本当に後悔しています。どうしたら復縁できるのでしょうか?

もえ(女性 19歳)

育ってきた環境が原因

伊藤カウンセラー(以下伊藤):距離を置くことになったのは、もえさんが喧嘩するたびに別れ話をしてしまうことが原因とのことなので、すぐに復縁を目指すよりも、日常生活の中で彼と良好なコミュニケーションをとることが重要になってきます。

もえさんがネガティブな発言をしない良好な関係を一定期間続けていけたら、もえさんに対する彼のイメージが前向きに変わってくるはずです。復縁をするとしたらそのタイミングだと思います。

もえ:喧嘩をするたびに自分から別れを切り出してしまうのはなぜでしょうか?自分でも理由がわかりません。

伊藤:もえさんのご両親同士の関係はいかがでしたか?例えば喧嘩が多い、もしくはご両親が離婚、または死別しているということはありますか?

パートナーとの将来に明るいイメージが持てない環境で育つと、自分が誰かと付き合った時にも、いつかこれが終わってしまう、彼が居なくなってしまうなど、無意識に思ってしまうことがあります。

その不安が先にでてしまい、別れるという言葉を使ってしまうケースが多くあります。先に自分から別れてしまったほうが楽なのではという心理が働きます。「両親の関係性が上手くいっていない」それが自分の知っている世界なので、それが自分にとっての普通になります。

例えば戦争の中で育った子どもの日常では、ミサイルが飛んでいたり、人がよく死んだりします。自分もいつか戦争で死ぬ・死ぬ確率が高いという認識を持ち、それを変えたいではなく、普通になります。それと同じことです。

ただ、育ってきた環境が原因だと、もえさんが気づいていないことも多いはずです。まずはしっかり認識することから始めましょう。そして、彼にも話して彼に協力してもらうことも必要になってきます。

認知行動療法で徐々に改善することをおすすめしたいので、やり方をご説明しますね。

今のもえさんは、普段から相手の嫌な部分を探すことが癖になっていて、別れるような仕草や発言がでてしまっているかと思います。

まず、相手の悪いことを見つけてしまう時や、反射的に別れると言ってしまう時の感情をしっかり書き出しましょう。そして、それに対して反対の意見としてはどんなことがあるかを書き出します。例えば相手の悪い部分が思い浮かぶ時はそれを書き出して、次に相手の良いところを書き出します。そして最後に、その中間の妥当な意見を書き出します。

この作業を常に、繰り返しやることが大事です。ネガティブな思考が出た時に、ポジティブな思考に変えていくトレーニングです。

微々たる変化にはなりますが、続けることで彼との関係性は良好に向かうはずですよ。

認知行動療法をどれだけ繰り返していけるか

もえ:一時的な感情で、「別れる」など致命的なことを言ってしまうのを治すには、どうすれば良いでしょうか。

伊藤:先ほどお伝えした認知行動療法をどれだけ繰り返していけるかがポイントです。そして、彼にそれを話しておくことも大事です。「私はこういう傾向があるが、それは本心ではないことが多い。こういう状況があった時は、すぐ結論を出さずに一旦時間を置かせてほしい。私もそうならないように心がけてトレーニングをしているから。」と、彼に良好な関係の時にしっかり話しておく必要があります。

感情的になっている時に話をしても改善できないことがあります。感情的にネガティブな言葉が出ているのであれば、一度全部毒を吐き出してガス抜きをして、その後落ち着いた状態でもう一度話をした方が良いと思いますよ。

すぐ結論を出すのではなく「ポジティブな部分では、どういうところがある?」と、カウンセラーのように彼に聞いてもらえると変わっていくと思います。その場で結論を出すのではなく、数日空けてから、その話題に対してどう思っていたのか、もう一度聞いてみるなどが良いですね。

数日経てば、もえさんの中でも感情の変化が起こっているはずです。それを引き出してもらいながら改善することは、彼の協力が必要にはなりますが、できることの一つです。

感情的になればなるほど、ネガティブな思考が強くなるし、極論的な発言や相手を傷つける言葉をわざと発する傾向が出てくるので、まずは感情的でない状況を作ることを心がけましょう。

今回の恋愛相談員

伊藤 憲治 カウンセラー

心理分析や行動分析が得意で、人間関係の相談に対する知識と経験が豊富な先生。

年間相談件数は3000件以上。

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